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ももも。のおスイス暮らし

英語が話せると

英語が話せると



ドイツ・デュッセルドルフからさらに北の、オランダとの国境近くに住む、アクセルの所にお世話になった。


アクセルは、彼の友人にもたくさん会わせてくれた。
感動したのが、どの友人達も私がいるだけで、英語に切り替えてくれたこと。


実はマヌの村では、英語をしゃべれるのにしゃべらない人が多かったから、
ちょっとがっかりしていた所もあった。


アクセルにそれを話すと、多分年齢もあると思うよとのこと。
彼自身も40半ばくらいだったかな。友人もそのくらいの年齢で落ち着いた感じの人が多かった。
あと、マヌの所は田舎だろうし、ここはオランダにも近いから、外国語には慣れているんだと思う、
とのことだった。





ある夜、アクセルと一番仲がいいコロンビア出身のカルロス宅におじゃました。

カルロスは22年前に大学進学でドイツにやってきて、
そこで出会ったチリ出身のアナベラと結婚して、今では3人の子供がいる。
夫婦の会話はスペイン語、そして友人との会話はドイツ語であった。
子供達もどっちかというとドイツ語の方が得意そうな印象を受けた。

私はスペイン語もドイツ語もわからないので、当たり前のように英語に切り替えてくれた。
アナベラは英語は苦手よーと言いながら、いろいろ話してくれたが、
医者である彼女、急患が入って、残念ながら出かけてしまった。


カルロスは本当にフレンドリーな人で、いろいろ話してくれた。
彼がドイツに来て、まだドイツ語がよくできなかったとき、世界の留学生と英語で通じ合えたこと。
英語がわかると、自分がまだ行ったことのない国のことを聞くことができること。


そして、彼は続けた。

「こうやって、まだ行ったことのない日本から来た君と話しながら、日本を知ることができる。
 なんて素晴らしいんだ!そう思うだろう?」


私も本当に心から同意した。


英語が理解できなければ、NZで友達もできなかったし、今こうやってその友達を訪ねながら、
ヨーロッパを周ってなんかない。そして、その友達の友達と交流は広がることもない。
そして、まだ行ったことのない、その人の国のことも聞くこともできなかっただろう。


英語が話せると、自分の国のことも世界の人に知ってもらうこともできる。
中には私がその人にとって、初めての日本人だってことも、多いにあり得る。

私はある意味、代表なのだ。改めて、そうも思った。




9月上旬のちょっと肌寒い夜、カルロスとアクセルとこんな話をしながら、星空を見上げた。
なんかすごく心が温かかった。




1週間お世話になったアクセルの町からミュンスター行きのバスに乗った。
アクセルが見えなくなるまで、手を振った。


そしてバスの先に見えるのは、これでもかというほど青々した空。

こうやって旅ができる自分をとても幸せに感じた。




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